Euro Python 2009で一番面白かったLightning Talkは間違いなく「Pythonで500万ユーロ稼ぐ方法」だったと思う。
どうやったらPythonを使って500万ユーロ(約6.6億円)稼げるのか。内容をかいつまんで言うとこうなる。
- アフリカ諸国でも最も成功しているガーナ
- 一つ悩みがあって,VAT(付加価値税,日本で言う消費税)の徴収率が悪かった
- 小規模な事業者がたくさんいて,お金の流れが追いきれないとか,そんな理由
- そこで政府は考えた。決済が簡単に行える端末を作って国中に配ったらどうか
- 端末で決済をすると,お金の流れがすべて分かる。VATはほぼすべての取引にかかるので,税の計算,徴収も一緒にできる
- 結果として,ガーナ政府は追加の税金500万ユーロという莫大なを手にすることが出来た
このシステムは,Python(Django)やPostgreSQLなどでできているらしい。eGenixという会社はPythonを使った政府系,金融系のシステムインテグレーションを主に扱っている。こんな風に,国のあり方を変えてしまうようなシステムの開発って面白そうだなあ。こんなイケてるシステムを採用するガーナ政府もすごいと思う。混乱の続くアフリカにあって成功する国は違う,ってことだろうか。
トーカーは,PythonでRDBMS操作したことがある人ならなじみのあるeGenixの中の人で,PSFのメンバーでもあるMarc-Andre Lemburgさん。動画が上がっているのでぜひどうぞ:-)。