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そこはかとなくPython 3.4にも対応しているみんなのPython第三版の電子書籍が発売されたよ〜!

そこはかとなくPython 3.4にも対応しているみんなのPython第三版の電子書籍が発売されたよ〜!

「みんなのおっぱい」とか「みんなのおっぱいそん」などと言われながら皆様に親しまれている拙著「みんなのPython」。このたび第三版の電子書籍ができました!

三回の改訂それぞれ増刷。事実が示す文字通りのPythonの定番入門書です。Amazonでは期間限定で,440円も安い15% OFF(2500円)のセール中です。スマホやタブレットで持ち運びたい,手元のPCでみんPyを読みたい,という方は,この機会にぜひご購入ください。

初版から7年以上にわたってみなさまにお読みいただいている「みんPy」。第三版の改定の目玉はPython 3への対応です。DjangoやNumPyなど主要なライブラリ,フレームワークがPython 3に対応し,またPython 2を凌駕するより良いPython バージョン3.3のリリースされるタイミングにあわせた改定でした。今後ますます存在感を増してゆくPython 3の情報を,必要十分かつコンパクトに分かりやすく伝える書籍とすべく,内容を大幅に見直しました。

改定から一年近く経ち,世の中では3.4がリリースされようとしていますが,What's Newに「No new syntax」とあるとおり,3.3から文法の変更はありません。第三版は「そこはかとなく」3.4に対応していますので,書籍の内容はそのままご活用いただけます。

強いて言えば,3.4対応をうたうならvenvを使った仮想開発環境の構築についての解説はあるべきかも知れません。venvは3.3から追加されていますから,これを使った仮想開発環境の構築については第三版でも扱っても良かったのですが,理由があって落としました。

3.3では,当初packagingというdistutils由来のパッケージ管理モジュールが搭載される予定でしたが,土壇場になり不採用になりました。このやりとりを見ていて,Pythonのパッケージ管理手法は,まだデファクトが存在しない状態なのだと思ったのです。パッケージ管理は,開発環境の構築と密接に関わっています。このような状態で解説を書いてしまうと,将来的に使えない情報を書籍に載せることになります。ネットの記事と違って書籍のライフスパンは長いので,そのような状態は避けたかったのです。結局,3.4にensurepipが搭載されたことにより,pipペースの仮想開発環境構築とパッケージ管理手法が導入されました。私の予感が正しかったことが,奇しくも証明されてしまったわけです。

文法の変更は行われない3.4ですが,強化されたvenvや,新しい非同期IOライブラリasyncioが搭載されたりして,Python 3を使いたい感,というか,Python 2に戻りたくない感はものすごく増してます。まだPython 2を使っている皆さんも,この機会にPython 3を学んでみると良いかも知れませんね。

と,いうわけで,拙著の電子書籍発売のお知らせついでに3.4について概観してみました。たまにしか書かなくなったブログで,思い出したようにこんなことができるのも,「みんPy」を読んでくれた沢山の方がいるおかげです。これからも,ご愛読くださいね:-)。

2013-12-06 14:50