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献本御礼 初めてのPython 第3版 - 百科辞典的入門書

献本御礼 初めてのPython 第3版 - 百科辞典的入門書

オライリー様より献本いただきました「初めてのPython 第3版」の書評。

日本のPythonの歴史では長く,唯一のPython入門書として親しまれていた「初めてのPython」の最新版。もともと網羅的に書かれることの多い洋書,とくに海外でベストセラーになっている書籍の翻訳だけあって,帯にあるようにPythonの仕様が「余すところなく解説」されている。対象としているPythonのバージョンが前版より上位にあることも関係していると思うが,網羅性はよりパワーアップしている気がする。ターゲットとなっているバージョンは2.5だが,3.0での変更点についても文中で触れられているし,巻末の付録には3.0についての記述もある。章の最後には練習問題がついていて(日本人は練習問題が好きなんだよなあ),学んだことの確認ができるようになっている点もよいと思う。強いて言うと,Pythonで日本語を扱う際の情報が不足していることが難点になりうるか。Python 3.0についての記述があるのだから,付録のような形式で日本人の著者が対応しても良かったような気がする。同じくオライリーから出ている「Pythonチュートリアル」で,日本語がらみの記事が追記という形で読めるので,こちらを参照せよ,ということなのかも知れない。

入門書として読んでもいいし,開発の友としていつも机に置いておいても良い。Pythonを始めたい人,Pythonを使っている人両方に自信を持ってお勧めできる書籍といえよう。



2010-08-27 04:50