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PyCon DC 2005/2日目

PyCon DC 2005/2日目

PyCon DC 2005二日目です。

ちょっと疲れ気味です。野暮用があったりしたこともあり,二日目はみっちり聞けていません(スイマセン)。写真は3階にあるTrack 2用の部屋。

The State of Python

Guidoのキーノートスピーチ。内容は盛りだくさんなので箇条書きに。

Pythonは力をつけている

  • 利用者が一年で約倍に - 8%から14%に(InfoWorld調べ)。
  • ビジネス利用における"P-Language"の台頭
  • python.orgの訪問者は一年で29%増加
  • PythonがJolt Productivity Awardを受賞

セキュリティフィックスについて

  • SimpleXMLRPCServerについてセキュリティフィックスを受け,モジュールの脆弱性に関する窓口,およびスタッフを配置した

リリーススケジュール

  • 2.4.1 RC2はPyConの後にリリース予定
  • 2.5は次の年?
  • 3.0に着いては不透明な部分が多いが,おそらく3年くらい後

Python 3000 - Python 3.0

  • Python 3がリリースされても,Python 2.xはリリースされる
  • Zope 3とZope 2の関係と同様,Python 3に実装された機能の多くはPython 2.xに実装されるだろう
  • ただしPython 3はPython 2のバックワードコンパチではなくなる
  • VM上で動くPython実装を考慮

以下,ここ最近MLなどで話題になったことについて触れていました。

  • any(),all()の追加
  • map(),filter(),reduce()は廃止の方向
  • Q & Aで「map()はパフォーマンス的に有利だがそれでも廃止するのか」と聞かれ「リスト内包表記を速くすればいい」と答えていました。本当になくしたいらしい。。。
  • lambda()廃止も検討

Static Typing

  • 方針が明確に決まっているわけではない
  • 導入には解決すべきことがたくさんある
  • interfaceと一緒に導入すべきではないか

Guidoが現在所属するElemental Security(http://www.elementalsecurity.com/)は,4月5日にステルスモードから脱して市場に製品(またはサービス?)を投入するとのこと。

今回のプレゼンシートには「お子さんの写真」はありませんでした:-)。

PSF Question

Python Software Foundationのボードメンバー総出演。PSFの役割(ライセンスや法務関係の処理,お金の管理,助成事業やサイトなどのメンテナンス)について簡単に解説したあと,Q & A。JPUGの総会を思い出してしまった。

An Introduction to Building Chandler Parcels

PythonベースのPIMであるChandlerの解説と,「データタイプ(Parcles)」を追加する手法に関するデモ。

Chandlerはデータドリブンのアプリケーションで,ZODBに置かれるデータのタイプを設定し,それにひも付くインターフェースやイベントなどの設定をXMLで定義し,ハンドラとなるMethodをPythonで書くと,Chandler上で扱える「部品」を設置できる。会場では,flickerから画像を取り込むParcleのデモをしていました。

Keep it simple with Python Card

Kevin Altisさんの作っているPython Card(http://pythoncard.sourceforge.net/)についての発表。マルチプラットフォームで手軽にGUIアプリを作成でき,ロジックはPythonを使って書きます。PythonはWeb系のフレームワークもたくさんあるけど,この系統のフレームワークもたくさんありますね。

Python CardってHypar Cardのクローンを目指したものではなく,むしろVisual Basicを目指しているとのこと。簡単な複利計算ツールを 作って見せていました。

Durus - A Persistence System for Python

Object永続化ツール(http://www.mems-exchange.org/software/durus/)。パッケージもコンパクトで見通しがよいので,シングルスレッドのアプリで手軽にオブジェクトを永続化したいときに便利かもしれません。

というようにサーバプロセスとクライアントプロセスを動かします。

「ZODBほど高機能じゃないけど」のように,さかんにZODBを持ち上げる作者のキャラクターがよいです:-)。とはいえ,Pure PythonのB-Tree実装を内蔵していたりと,なかなかハイテクとみました。

Descriptors,Descorators,Metaclasses

昨日に引き続きAlex Martelliさんの講演。Pyhon Cookbookからかいつまんで要点を紹介する内容。細かい内容を書くより,公開されているプレゼンシートを見た方が早いかも。

http://www.python.org/pycon/2005/papers/36/pyc05_bla_dp.pdf

もうひとつAlexさんの「Iterators and Generators: It Ain't Your Gramp's Loop Any More!」のシートも公開されています。

http://www.python.org/pycon/2005/papers/37/pyc05_ite_dp.pdf

同行者によると,ライトニングトークやOpen Spaceがおもしろかったらしい。そっちを聞けば良かったかなあ。

以下,その他の会場の様子を簡単に。

で,これは書籍販売コーナー。あまり力が入っていないような。。。

PyCon 2005のスポンサーリスト。GoogleとかActive State,オライリーのロゴが見えます。


昨日は7時くらいまであったトラックも,本日は5時に終了。歩きながら市内観光したあと,スパニッシュを食べました。

2010-08-27 04:33